今週、水曜日と木曜日につくばの高層気象台でドブソン分光光度計の
訓練を受けてきました。
既に、この測器のために何度も高層気象台に来ていますが、
今まではメンテナンスのための出張でした。
今回は、訓練のための出張です。
といっても、この測器を使って約1年間札幌で観測してきたので、
基本的なことや今まで曖昧に理解していたことを復習し、
さらに今回南極でやらなくてはいけない仕事をマスターするのが
今回の目的でした。
まずは座学。ドブソン分光光度計の観測原理を勉強します。
三角比や対数を使って数式を導出しなくてはいけないので、
自分の鈍っている脳みそを叩き起こすのが大変です。
それにしても、よくこの測器を考案したドブソンはこんな複雑な数式で
観測をしようと思ったな。。。とつくづく思います。
数式の解説が終わったら実際に測器の中身を見てみます。
自分は担当なので何回も見ていますが、それ以外の隊員はほとんど見ていないので、
実際の部品を見ながら理解を深めます。
そして、実際の観測の練習も。
観測自体はほとんどの部分が自動化されているので、慣れてしまえば簡単な作業です。
大変なのは、観測データの品質管理。
基本的にコンピュータが観測データを処理してくれますが、
どこまでそれを信じ、どこから人の手によって修正するのかを見極めるのが
とても難しいのです。
こればっかりは、たくさんの観測結果を見る経験をしないと身に付かないようです。
2日目は担当だけでの訓練。
主に部品の付け外しの練習をしました。
これまで3、4回ぐらい、この練習をしてきましたが、
とても難しくてまだきちんと身に付いた気がしません。
もう何回か練習してマスターしないといけないです。
最後に、測器を乗せる台の組み立て。
これは誰でもできるものだったので、練習というより
ちゃんと南極で使える状況かどうかのチェックでした。
これで終わりかと思いきや、まだ一つ大事な訓練が残ってしまいました。
(9月ぐらいに実施される予定です。)
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