2日目の始まりはラジオ体操とジョギングから。
(撮り忘れたので、この写真だけは4日目の朝のものです。)
昨日の酒がまだ残っているのを感じながら2キロの山道を走りました。
最初、2キロぐらい大したこと無いと考えていましたが、
坂道を登るのは予想以上につらかったです。
よく考えてみれば、最近ジョギングしたのはほとんど平坦な場所で、
山道のランは高校時代以来。ちゃんと事前に練習しておくべきでした。
朝食後の講義は、隊長と越冬隊長から自分たちが参加する
55次南極観測隊のミッションについて。
既に報道もされていますが、過去2年十分な補給を行うことができなかったため、
昭和基地は現在燃料備蓄が減ってきており、このままの状態が数年続けば
基地の予備燃料が無くなってしまいます。
そこで、55次隊では越冬隊員を6人減らし、消費電力を節約するとともに、
逆に夏期隊員を4人増やし、全力で輸送を行うことにしています。
通常なら、「しらせ」が昭和基地のすぐ近くまで接近して、
基地まで物資を送り届けるのですが、
「しらせ」の日程を全体的に3日前倒しして、早い段階で海氷上を雪上車を使って
物資輸送する計画案も示されました。
全ては氷の状態次第ですが、どんなことにも対応できるように、
準備をする必要がありそうです。
また、燃料の10%節約も実施されます。燃料を10%節約するということは、
電力に換算すると15%の節電となるそうで、かなり大規模な節電となりそうです。
これらの影響で、もちろん55次隊でも科学的な観測は実施されますが、
今までと比べるとその規模はかなり縮小と言えるかと思います。
続いて、勝田副隊長から55次隊での設営計画について。
昭和基地の施設は毎年少しずつ改修や更新が行われています。
ここ2年、物資輸送がうまくできなかったこともあって、これらの作業も
滞っている部分があるようです。
55次隊では計画から遅れている部分を中心に作業をするようです。
次は南極へ向かう船「しらせ」での生活に関して。
起床消灯時間や館内で生活する上での注意点について説明がありました。
船内の風呂はシャワーは真水ですが、湯船は海水だそうです。
やはり真水の使用はかなり厳しく制限されるとのこと。
洗濯は手洗いより節水できるということで、洗濯機が使えるそうです。
トイレの排泄物は海水で微生物分解をして処理しているそうです。
塩素系の洗剤を入れると有毒ガスの硫化水素が発生するので、
使用しないようにとの指示がありました。
続いて、53次越冬隊の医療担当だった橋田隊員から
昭和基地での医療の現状について講義がありました。
南極では細菌がいないので、風邪にならないとか聞きますが、
南極に行く途中や越冬終了頃には風邪を引くことがあるので、
マスクなど風邪対策を準備する必要があるようです。
午前の講義はこれで終了。昼食にはこんなものが出ました。
最初は中華丼かと思ったのですが、イカやキクラゲが入っていないので違うようです。
いったい何を意識して作ったのでしょうか。
午後は観測系のグループと設営系のグループに分かれて南極の夏作業の打ち合わせです。
各担当ごとに夏作業で何をやるのか、その作業のためにどのような支援が
必要なのかをリスト化して、それをもとに夏作業の作業計画を作ります。
この日はグループごとに支援依頼リストを作成をしました。
さて、この訓練期間中に55次隊のロゴの投票が行われました。
事前に募集されたものの中から、隊員の投票で決定します。
果たして結果は。。。
【続く】夏期総合訓練3日目(6月19日)
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