とその前に、朝食後にいきなり講義があります。
まずは南極の医療事情についてのインフォームドコンセント。
インフォームドコンセントとは、
「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。(WikiPedia)だそうで、過去に医療担当(医師)として昭和基地に行った方から、
南極の医療事情を聞きました。
昭和基地では、整形外科、皮膚科、歯科の処置が多いそうです。
土木作業など屋外での仕事が多いからでしょうか。
南極では過去に二回、盲腸の手術をしたことがあるそうですが、
昭和基地の人員・設備ではこれぐらいが限界のようです。
脳を調べるCTスキャンは無いので、「頭を打った」というような場合は
検査や治療はできないとのこと。
ただ、南極からは遠隔医療システムというテレビ電話を使って、
国内の専門家医から南極滞在中の医師が技術指導を受ける仕組みは
あるそうです。
日本は世界で最初に南極観測を始めた13カ国のひとつですが、
他の国に比べて隊員の死亡件数は異常に少ないとのこと。
これは、これまでの医療担当や他の隊員の努力の成果と考えればいいのでしょうか。
続いて牛尾副隊長からフィールドワーク概論。
南極では、隊員は旅行ツアーの客ではなく、旅行ツアーの社員のような存在となります。
誰かに頼ることなく自ら考え提案、決断をしなくてはいけません。
そのためには、行動の判断基準、優先順位の考え方を理解することが大切となってきます。
牛尾副隊長からは以下のような考え方が示されました。
良い仕事、良い研究今後も南極観測を継続するためには、研究よりも命が大事という認識が必要ですね。
<機材を破損、損失しない
<環境を汚染しない
<ケガをしない、させない
<命をなくさない
この後は、防寒着を整えて外に、雪の中に繰り出します。
【続く】冬期総合訓練2日目(3月5日)その2
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