2013年3月12日火曜日

健康診断2日目(3月12日)

健康診断2日目。

朝8時過ぎにJR中央総武線の千駄木駅から徒歩で代々木病院へ到着。
前日20時以降絶食なので、空腹です。

ここでは、内科と眼科の検査を受けます。

受付で検尿と検便の容器、そして調査票を提出。
まずは身長、体重、血圧を測定して、医師と問診、さらに直腸検査

生まれて初めて直腸検査なるものを受けました。
なんだか不思議な感じ。特に痛みなどは無いですが、不思議な感じです。


続いて内蔵の検査のための超音波エコー、階段運動前後での心電図、肺活量の測定。

単なる心電図は受けたことがありますが、それに階段運動を加えたものは
この南極に向けた健康診断で初めて体験しました。
最初に心電図を測って、その後数分間階段昇降的な運動をして、
運動直後の心電図を測ります。
これで何が分かるのでしょう?


続いて、眼科検査。
視力検査、眼圧測定に加えて眼底検査まであります。
眼底検査用の目薬を付けたので、
検査のあとサングラスが無いと外を歩くのは辛かったです。


そして、健康診断のヤマ場、胃カメラです。
バリウムを飲み、口の中に麻酔をして胃カメラの部屋へ。
胃カメラは大変だという話を聞いていましたが、
検査の5分間ぐらいずっと吐き続けてるような感覚でした。
お願いですから、胃カメラだけは再検査にならないで欲しいものです。

その後は、レントゲンと採血を受けてこの病院での検査は終了。


ちょうど12時、お昼時だけど、胃カメラが終わってから90分ぐらいは
水を飲むのももちろん、食事もしてはいけないそうです。

胃カメラで受けた敗北感を背負いつつ、一緒に健康診断を受けている
2人とともに、しばらくぷらぷら歩いて新宿まで行き、昼食を食べました。



午後は、最初に代々木歯科にて歯科の検査です。

歯科検診なんて小学校か中学校で受けて以来です。
案の定、虫歯があるのが見つかってしまいました。
南極に出発するまでに治療をしなくては。


最後の検査は、代々木から中央線で中野まで移動して、
不思議な雰囲気の中野ブロードウェイを通り過ぎ10分ほど歩いたところで、
最後の病院、熊埜御堂(くまみどう)耳鼻咽喉科につきました。
ビルの1階にある小さな病院でした。

ここでは、もちろん耳鼻咽喉科の検査です。

まずは診察室で喉の検査、そのあと聴力検査。
さらに、目を閉じたまままっすぐ歩くとか、目を閉じたまま紙に自分の名前を書くとか、
目を閉じて片足上げたまま30秒バランスを維持し続けるとか、不思議なテストを受けました。

ちなみに、これがその耳鼻咽喉科の待合室。右側には毎年南極観測隊が
制作しているカレンダーがありました。
例年ここで観測隊員候補になった人は、この不思議なテストを受けているようです。


これで、すべての健康診断は終了。
特に結果は通知されませんが、怪しい場合は再検査となります。
普通は再検査に引っかかるものだそうで、再検査と言われたからといって
心配はしなくてもいいという話を過去に南極に行った先輩から聞きました。
果たして自分はどうなることやら。

とりあえず、歯医者に行って虫歯を治さないと。

2013年3月11日月曜日

健康診断1日目(3月11日)

前の週に冬期総合訓練が終わったばかりですが、南極に行くための健康診断がありました。
通常は冬期総合訓練後帰るところですが、自分は週末を東京で過ごし、
そのまま健康診断を受けることになりました。



この検査がある数日前に、このようなテストが送られてきました。
これは「矢田部ギルフォード性格検査」だそうです。



こちらは「TPI」という性格検査だそうです。




事前にやって下さい。と書いてあったので、眠い目をこすりながらやりました。

あまりに変な回答をしなければ、これが原因で引っかかることは無いという噂を
聞いたので、特に問題はないことを祈ります。

これ以外に、自分や家族の病歴、職歴、住所歴などを
「超」詳しく書かせる調査票を準備しました。しかも2部も。
ある意味、この調査票の記入が、健康診断の中で一番大変だったかもしれません。



健康診断の初日は埼玉県大宮市の大宮厚生病院。
ここで、精神科の検査を受けます。

JR大宮駅からバスに乗り、約20分。バス停からは徒歩数分で病院に到着しました。


精神科だからどんな場所だろうと、ドキドキしながら行きましたが、
意外に綺麗な病院でした。



まずは問診。事前に準備した性格検査の回答用紙と調査票を提出。
調査票の内容について詳しく聞かれました。

その後、脳波を調べる検査。

頭に脳波を調べる電極を付けて、暗い部屋で横になります。
技師の方からは「寝てもいいですよ」ということでしたが、
何が起こるのかドキドキしながら目をつむっていたら、
突然頭の上のライトがピカピカと点滅します。

何が起こったのか分からないまま、検査は終了。
結局30分ぐらいかかったでしょうか。



その後は、病院長先生と面談。
面談と言ってもあまり医学的な話をしたわけではなく、
20分ぐらい雑談をしているような感じでした。


面談が終わって、この日の検査は終了。
バスに乗って、JR大宮駅に帰りました。

【続く】健康診断2日目(3月12日)

2013年3月8日金曜日

冬期総合訓練5日目(3月8日)

4日目と5日目の境界があいまいな人が多いみたいですが、、、

朝、二日酔いに耐えながら朝食。

8時20分から9時まで、この訓練まとめの講義。
特にこの講義自体に意味がある訳ではなく、飲み会の次の朝に起きて、
ちゃんと講義に出席することが目的のようです。
南極では、自分の仕事を代わってくれる人は誰もいませんし。


最後の講義が終わり、この訓練は終了。
あとは撤収して帰るだけです。

撤収は訓練生も参加します。
極地研へ持って帰る荷物をバケツリレーで大型トラックに積み込みます。



10時に大型バスで極地研に向けて出発。
道の駅「風穴の里」と諏訪湖SAで昼休憩をして無事立川に着きました。

2013年3月7日木曜日

冬期総合訓練4日目(3月7日)その3

クレバス脱出、救出訓練終了後は、2時間ほどかけて峠を下り、
宿泊している鈴蘭小屋へ戻りました。


鈴蘭小屋へ戻り、片付け、風呂を終えて、夕食兼懇親会です。


ここで、2日目に行われたルート工作の表彰も行われました。
かなり激戦だったようです。


このあとは、エンドレスで飲み会。楽しい夜を過ごしました。



【続く】 冬期総合訓練5日目(3月8日)

冬期総合訓練4日目(3月7日)その2

昼食後には木登りの訓練。

南極に行くのに、なんで木登り?と思っていましたが、
南極で氷の裂け目(クレバス)に落下した場合に、
そこから脱出するための訓練なんだとか。



命綱に自分の片足を支えるロープと、自分の腰を支えるロープを付け、
交互に動かしながら上に登っていきます。



訓練生全員、木登りクレバスから脱出できました。



続いては、命綱で繋いでいる相手が、クレバスに落ちた場合。
もちろん、命綱を使って引き揚げます。
(例外的に、命綱を切る場合もあるのかもしれませんが、ここではやりません。)

命綱をつないでいる相手がクレバスに落ちました!


ひとまず、命綱を雪面に固定します。


こんな感じで、「てこの原理」を使って引き揚げるためのセッティングをします。


落ちていない人が力を合わせて、引っぱります。


落ちていた人を引っぱり上げることができました。


ここで紹介した写真は、講師による実演ですが、
もちろん訓練生も班ごとに同じことをやりました。



【続く】冬期総合訓練4日目(3月7日)その3

冬期総合訓練4日目(3月7日)その1

訓練4日目。

朝5時ごろ起きて、寝ていたツェルトから出てみると、やはり快晴。



朝ご飯は、カップヌードル。
お湯を沸かせばいいだけだから、確かに作るのは簡単だけど、
朝からこれでいいのかは果たして疑問です。
スープパスタとかもっと他の選択肢を検討して欲しいものです。


朝食後は急いでテントを畳んで、出発準備。8時には野営地を出発しました。



途中、峠の下でハーネスを装着。ここからが、この訓練のヤマ場です。



ここから、道の無い雪の急斜面を雪をかき分けながら、登っていきます。
スキー場では上級者コースぐらいという話なので、斜度は30度ぐらいだったでしょうか。
(あまりにも必死だったので、ここの写真はありません。)

この日も、気温がぐんぐん上がり、雪がどんどん融けていきます。
足は、スノーブーツしか履いていないので、融けかけている雪を
どんなに踏み固めてもどんどん下に足が吸い込まれていきます。

必死で足を使って雪を踏み固めていきますが、どんどん自分で垂直な雪穴を掘ってしまい、
脱出するのにかなりの体力を使ってしまいました。。。


そうして、峠の頂上にようやく到着。



同じタイミングで、鈴蘭小屋から昼食もソリに引かれて到着。


ちょっと早い昼食後は、木登り訓練です。



【続く】冬期総合訓練4日目(3月7日)その2

2013年3月6日水曜日

冬期総合訓練3日目(3月6日)その3

訓練が終わったら、早速夕食を作ります。


まずは、この灯油コンロで雪を融かしてお湯を沸かします。


こういうコンロを使う場合は、鍋が倒れないように上からしっかりと
支えてあげないといけないそうです。
しばらくすると、腕が痛くなります。


こうしてできたお湯を使って、インスタントカレーとご飯を暖めて、カレーを食べました。

南極では観測場所へ行くため、1週間ぐらいの旅行をすることがあります。
基本的にそういう場所ではインスタント食品のように誰でも簡単に作れるものなので、
料理技術を学ぶ必要は特に無いようです。


夕食を食べた後は、寝るだけ。
晴れて放射冷却現象の影響で気温が下がる中、寒さに震えながら寝ました。



【続く】冬期総合訓練4日目(3月7日)その1

冬期総合訓練3日目(3月6日)その2

野営地に到着して、すぐにこの日に寝床となる簡易テント(ツェルト)と
食事用テントを準備します。

まずはテントを建てる場所を準備するために、雪を足で踏み固めます。


そして、風よけのための壁を雪で作ります。


まずは食事用のテント。
テントのシートにポールを組み立てて差し込みます。


ポールを全て入れるだけで、テントの出来上がり。



寝る場所はこちらのツェルト。
夏ならいいかもしれませんが、薄いシートなので、
この時期はちょっと無理が。。。






テントができた後は、けが人の搬送訓練。
先ほど、寝るために建てたツェルトと同じものを使って、けが人を搬送します。


けが人をツェルトの上に寝かせて、ロープで縛ります。


引っぱるためのロープも取り付けます。


そして、引っぱってけが人を搬送します。



これで、この日の訓練は終了。
あとは、夕食を作って、食べて、寝るだけです。


【続く】冬期総合訓練3日目(3月6日)その3

冬期総合訓練3日目(3月6日)その1

訓練3日目は、この訓練の一番の山場である雪中ビバーグです。

朝食後、出発準備を整えて宿泊している鈴蘭小屋前に全員集合。

この日も快晴で、訓練生は比較的薄着です。


9時に小屋を出発。順番に列になって、スノーシューを装着して山道を歩きます。
30分強歩いて休憩、また30分強歩いて休憩。
普通に歩くなら、もう少し休憩は少なくてもいいのかもしれませんが、
先頭と最後尾が離れ過ぎてしまったこともあって休憩は多めとなりました。



おそらく気温はプラス。快晴なので歩いているとすごく暑くなります。



そして11時頃、峠の上に着きました。眺めが素晴らしい!



ここから峠を一気に下ったところで、昼食。座る場所もないので、雪の上で食べます。



昼食を終えて、また30分ほど歩いた所で、本日の野営地に到着です。



【続く】 冬期総合訓練3日目(3月6日)その2

2013年3月5日火曜日

冬期総合訓練2日目(3月5日)その3

野外での訓練が終わっても講義は続きます。
夕食後は、サバイバルの方法論とロープワークです。

まずはサバイバルの方法論。
特に、低体温症の対策について。

低体温症の悪化を防ぐためには、ただ単純に身体を暖かく保つだけではダメで、
身体の中に熱源を取り入れるようにしないといけないとのことです。
具体的には、体温が冷える前に厚着をすることと、こまめに食料補給をすること、
外に出る前から暖かいものを食べることが大切だそうです。

続いて、ロープワーク。
サバイバルではロープワークが重要です。
今回は8の字結び、巻き結び、もやい結びを練習。



初めての人には??という名前の結び方ですが、ロープワークの基本です。
幸い、自分は昔ボーイスカウトをやっていたので、特に苦労しませんでしたが、
他の訓練生は苦労して練習していました。



講義終了後は自由時間、という名の飲み会です。
次の日が野外訓練のメインの日ということで、みなさん少し抑えめでした。
が、日付が変わる頃にはゴミ箱がこんな感じに。。。



【続く】冬期総合訓練3日目(3月6日)その1