2013年8月18日日曜日

アマチュア無線試験

先日、アマチュア無線の試験を受けてきました。

こちらが、試験会場。晴海にある日本無線協会の3階でした。
建物の中では、なぜかシカがお出迎えしてくれます。

昭和基地ではアマチュア無線の無線局があり、越冬隊員は余暇の時間を使って
他のアマチュア無線局と交信をすることができます。


昨年の春に3級の資格を取得し、某南の島に滞在中、
余暇の時間を使ってアマチュア無線をやっていたら
日本はもちろんオーストラリア、ルーマニア、ロシア、
ハワイ、アルゼンチン、、、と約1ヶ月で累計およそ
2700人の方々と交信して、アマチュア無線の面白さに
ハマってしまいました。

せっかく南極に行くならもっと多くの人と交信したい!と思い、
職場のアマチュア無線愛好家の先輩に相談したところ、
「南極に行くなら2級ぐらいは持ってた方がいいよ。」
というアドバイスをもらったので、今回挑戦することにしました。

とは言え、3級や4級の試験は1、2ヶ月に1回試験があるので、比較的気軽に
受験することができるのですが、2級と1級の試験は1年に3回しか試験が無いので、
今回が南極に出発する前に受験できる最後のチャンスでした。

しかも、聞くところによれば、2級と1級の難易度はそれほど変わらないようなので、
今回は敢えて背水の陣で1級にチャレンジしてみることにしました。

アマチュア無線には1級から4級まであって、1級以外は使うことができる
電波が限られています。

試験は午前に「法規」が、午後に「無線工学」がそれぞれ2時間半あります。
でも、問題はほとんど全て既出の問題でかつ、マークシート形式なので、
過去問をしっかりと勉強しておけば、1時間もかかりません。
難易度は決して易しくはないですが、合格へのハードルは低いように思います。
試験開始後1時間で退出できるのですが、実際、何人もの方が退出されていました。




この日の試験会場は晴海でした。
折角、晴海まで来たのなら。。。。ということで、
晴海埠頭まで行ってきました。
実は、晴海埠頭は南極観測船「しらせ」の出発の地なのです。

約2ヶ月後、ここで「しらせ」の出航を見送ることになるのでしょう。
奥に見える橋はレインボーブリッジ。左の方にはお台場が見えます。


ふと、晴海埠頭からは普段どこに行く船が発着しているのだろう?と疑問になりました。
そこで、フェリーターミナルを散策しているとこんな写真パネルが。
晴海埠頭は、定期船には使われておらず、臨時で入港する豪華客船などの
接岸場所として使われているみたいです。

2013年8月14日水曜日

出発まであと100日

(自分で数えた日数が正しければ、)日本を出発するまで、あと100日となりました。

100日前だからといって、何か特別なイベントがある訳ではないですが、
そろそろ出発前の仕事の目処を付けないといけない頃のようです。

今は、ほとんどの訓練は終わり、南極に持って行く物の
購入の手続きをして、後は届くのを待っているところです。


訓練で自分の南極での基本的な仕事の手順は理解したつもりですが、
滅多に無い仕事や何かトラブルがあった時の対処方法については、
まだまだ理解が浅い部分があるように思います。
仕事内容について、詳しい人に直接聞くことができるのは
日本にいる間だけなので、残りの時間は限られてきていますが、
できる限り質問して知識を身につけてから出発したいと思います。


お盆を過ぎると、南極に持って行く物資の荷造りが始まります。
今までは仕事で使う物資を準備してきましたが、そろそろ私物の準備も
しなくてはいけません。

南極では自然が美しいので、いいカメラを持って行く人が多いのだとか。
自分も綺麗な写真は撮りたいのですが、それほどカメラに詳しい訳でもないので、
どんなカメラを準備するか悩んでいます。
高いものを買えば、それが正解という訳でもないようですし。

2013年8月7日水曜日

気象庁の子供見学デー

今日と明日は気象庁の一般公開、子供見学デーです。


気象庁の仕事の見学や体験、勉強ができる企画がたくさん開催されています。


こちらは、山奥で大雨が降ると平地の川ではどんなことが起こるのかを勉強する企画です。


こちらは地震と火山の現業室の見学です。(ガラス越しですが。)
ここで、津波警報やテレビなどに流れる震度速報などの情報を作っています。
地震が起こると、一斉に職員が専用端末に向かって行き、すごい早さで
気象庁へ送られてくる地震波から震源と地震の大きさを計算する姿は、
緊張感があります。


自分が所属している部署では、もちろん南極観測関連の展示をしています。
メインは「南極の氷を触ってみよう!」というシンプルな企画です。
何万年も前に南極の奥地で降った雪は積み重なり、その中に空気が閉じ込められます。
後から積もる雪の重みで、雪はいつの日にか気泡を含んだ氷となり、
氷河をゆっくりゆっくりと下って、海の近くへやってきます。
(以下の図にある矢印のようなイメージです。)
隕石の話より引用)
その氷河の氷がこのイベントブースに準備してあります。
南極の氷に閉じ込められた、何万年も昔の気泡がはじける音や
肌触りを楽しむことができます。


明日もやっていますので、お時間がある方は是非どうぞ。

2013年8月5日月曜日

オゾンゾンデの納入検査

6月頃から訓練の合間を縫って、南極で使う観測器材などの購入手続きを
やってきました。

そのうちの一つ、オゾンゾンデが先日納品されました。



南極に持って行ってから不良品だと分かっても、対処できないかもしれないので、
納品されたオゾンゾンデの性能を検査しました。


まずは納品されたオゾンゾンデの数をチェックします。

それから、実際にオゾンゾンデを動かして性能を確認します。

最後に気象庁独自のオゾンゾンデの検査項目、ポンプの効率係数を測定します。

きちんと納入されたオゾンゾンデの性能の確認を終えて、準備万端で南極に出発したいと思います。

2013年8月2日金曜日

夏の一般公開

夏には普段なかなか入ることができない機関の一般公開が多く開催されます。
折角なので、普段自分がお世話になっている所の一般公開情報を掲載します。
もし時間と興味があれば、足を運んでもらえたら嬉しいです。

・気象庁 気象庁夏休み子ども見学デー
8月7日、8日
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/info/event/event.html


・高層気象台 お天気フェア2013つくば
8月7日
http://www.jma-net.go.jp/kousou/information/topics/2013/otenkifair2013.pdf


・極地研究所 極地研探検2013
8月3日
http://www.nipr.ac.jp/tanken2013/index.html